醤油仕立ての亥の子餅

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亥の子の行事は収穫の秋に感謝し
また家族の健康を祈って
本来は陰暦10月の亥の日亥の刻に
亥の子餅を食べる行事です。

もうちょっとだけstudy・・・
亥の子の行事は
古く平安時代には朝廷に献上する儀式が
庶民に広がったもの。
多産の亥にあやかって無病息災、子孫繁栄を祈ることに
加えて「亥の子」が田の神、農祭神として
農業信仰されて祝われていたようです。

陰陽五行説では亥は水性にあたり
火難を逃れるという信仰がありまして
江戸時代には亥の日を選んで炉やこたつを開き
火鉢を出し始める風習がありました。

茶道で亥の日に炉開きの茶席菓子として
「亥の子餅」を用いるのも
この風習に由来しているようですね。

本日の和菓子は
『醤油仕立ての亥の子餅』

ほどよい甘さの小豆こしあんを包んだ
やわらかな亥の子餅の生地は
甘さ控えめの求肥種。
隠し味と色付けのために醤油を加えて煉り込みます。
煉り上がりに煎りたての黒胡麻を加えて
混ざったら種の出来上がり。

醤油と黒胡麻の豊かな香ばしさは
深まる秋にふさわしい懐かしい風味です。
口の中ではぜる黒胡麻が美味。
熱いお茶が美味しい季節になりました。


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Commented by ruru_kiki at 2010-10-01 20:38
こんばんは~
亥の子餅 聞いたことはあるけど 食べたことないかも。
↑そういう意味があったんですね~(勉強になります)
生地は求肥種と言うことはうぐいす餅とかと似た感じですか?
吉野さんところまで買いに行けないから 今度作ってみようかなあ。
Commented by マミー at 2010-10-02 00:44 x
お菓子と行事や季節、歴史いつも興味深く
拝見しています。

お醤油の香りと色 秋ですね。
ホント 熱いお茶が美味しい季節になりました。

吉野さんの栗蒸し羊羹とお茶でリッチな気分で頂きました。

Commented by wagashi_yoshino at 2010-10-03 17:32
●ruru_kikiさん
亥の子餅は日本各地で単発独自な広がり方をした歴史経緯があって全国共通な形や姿がなく、製造するお店によって創意工夫されているのが現状なんだよね。吉野の亥の子餅は、中あんも小豆のこしあんで、まさしくうぐいす餅風~醤油と黒胡麻の風味がたまりません。ルルさんの腕前だったら大丈夫。亥の子餅が記事になったらブログに遊びに行くので教えてね。
Commented by wagashi_yoshino at 2010-10-03 17:32
●マミーさん
野菜や果物や木の実が美味しいこの時期って、それを材料に使っているお菓子が美味しい時期でもあるわけです。和菓子の歴史は奥が深く自分の知識だけでは記事に説明できないところもあるので、ネット検索で史上を補っています。再確認、再勉強にも役立っています。
栗蒸し羊羹をお買い求め頂きましてありがとうございました。
Commented by ぐ~ at 2010-10-03 21:31 x
ウリ坊のような亥の子餅です~。
studyも、ふむふむと興味深く読みました。
炉開きを亥の日にしてたという記憶も失せてしまっていました。
秋の風情になってきましたね。
Commented by wagashi_yoshino at 2010-10-04 19:14
●ぐ~さん
焼き目の筋を入れるともっとウリ坊っぽくなるけど、そっくり過ぎても可愛くなりすぎて、なんだか食べづらくなってしまいそう(笑)
記事にしながら自分でも学ぶことがあって、たとえ受け売りであってもなるべく自分流に言い換えて、書き込むようにしてます。難解な表現は記事としても魅力がなくなっちゃうからね。秋が深まって、またさつま芋和菓子にはまってます。ちょっとしつこい?
Commented by cox-orange at 2010-10-07 06:13
醤油とお米のあまじょっぱい味って懐かしいかんじがします。
ほうじ茶が飲みたくなってきた。。。

私の地元の「亥の子餅」は確か砂糖の入った色の付いたお餅だったと思うのですが、長いこと見ていないので記憶が定かではありません~。町内会の亥の子祭りで配っていましたが、今は子供が少なすぎてお祭りをしていないそうです。(悲)

私もサツマイモにはまっていて、生地に練りこむかりんとうを作っているのですがなかなか思うように作れず。。。ここのところ毎日粉と油だらけです。(笑)
Commented by wagashi_yoshino at 2010-10-09 00:53
●cox-orangeさん
ちょっとお醤油が加わるだけでも風味豊かなテイストになるんです。
秋になると醤油味が恋しくなってしまうのはなぜなんでしょうね。
実はこちらの地域で亥の子を祝う習慣がないので、亥の子餅って言ってもピンとこないお客様も多くて、説明用のチラシなども用意しました。
さつま芋の細切かりんとうも旨いけど、生地に煉りこむというところがポイントなのでしょう~微妙な生地の按配というか硬さというのか、その辺がcox-orangeさんを悩ましているのでしょうね。
by wagashi_yoshino | 2010-10-01 17:20 | 気まぐれ和菓子 | Comments(8)

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino