茶席干菓子『観世水』

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本日の和菓子『観世水』 かんぜみず

口に入れると和三盆糖がホロホロと溶けて
なくなってしまう、なんとも儚い味わい。
でもその儚さは潔さとも思える涼し気な干菓子です。

観世水とは渦を巻く水の模様のこと。
能楽の観世家が定紋に使ったところからこの名があります。
扇面や謡本の表紙などに用いられるようです。

「流れる水は腐らず」と言いますが
常に新しく変わりながら姿をとどめている水の流れに
人の理想の姿を重ね合わせたのかもしれませんね。
止まることのない永遠の未来
無限の動きと時間の象徴なのですね。

同窓会で会った中学時代の昔の仲間たち。
歳月は流れていますから、変わった人もいれば
全然変わらずにいる人もいます。
元気な人もいれば、愚痴ばかりで嫌われる人もいます。

それまでに背負い抱えてきた人生や様々な履歴が
見た目だけでなく性格や気構えや喋り方、目つき、といった
人柄に出てくるような気がします。

歳月は流れて、人は歳を重ねて生きています。
誰でも同じ処に留まっていることが出来ないのが人生。

できることならば、居心地の良い時間や場所で
ずっと過ごしたい、いつまでも過ごしていたいと思っても
やがて、いつか時は過ぎて・・・
「思いもしない」ことが、あるかもしれない。

『流れる水は腐らず』

常に新しく変わりながら姿をとどめている水の流れのように
今の自分は、そして、これからの自分は生きることが出来るだろうか?と
考えている、雨の日の午後です。


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by wagashi_yoshino | 2011-07-20 17:24 | 盛夏の頃 | Comments(0)

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino