茶席上生菓子「夕映え」

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春と共にお茶会のハイシーズンとなるこの時期。
今秋も複数のお茶会から上生菓子のご注文を頂きました。

上生菓子、特にお茶の上生菓子となると
先生との事前打ち合わせが重要になってきます。

同じ秋でも、初秋、盛秋、晩秋と
お茶会が開かれる時期で季節感がまるで異なります。
お使いのお茶室、お道具、掛け軸、お花等と
お菓子のデザインが重なるのをさけて
上生菓子の意匠、形、色、素材、味、菓子名から最後の仕上げまで

お茶を点てるご亭主様の気持ちを思い計りながら
あるいは招かれるお客様の気持ちに思いめぐらせながら
試作見本を何度となく重ねることもしばしば。

納得できるまで先生との打ち合わせに余念がありません。
まさに、一期一会の精神なのでしょう。

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本日の和菓子
茶席上生菓子菓子「夕映え」

挽き茶色に染めた煉切は
きんとんふるいで越し出してそぼろ状に。
潰しあんを芯に丸木型にいれて、丸山型に打ち出します。

ポイントは煉切製の赤とんぼ。
アクセントに芥子の実を散らし
秋の風の中、気持ちよさそうに飛ぶ赤とんぼをイメージ。

お茶の先生のご希望で
煉切をきんとんふるいで越し出す手法を選びました。
通常のきんとんあんに比べて
乾きやすいので、しっとりした煉切あんを煉っています。



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Commented by cox-orange at 2015-10-14 21:36
かわいい赤トンボがちょこん、秋の風情ですね~。
トンボと菓子器の赤が映えて綺麗。
お茶会のお客様もきっと喜ばれることでしょう。

そうそうお茶会のお菓子は他のお道具や菓子器の取り合わせがあるので「なんでもいい」というわけにはいかず、でもとても重要な位置を占めます。責任重大ですね。(笑)
Commented by wagashi_yoshino at 2015-10-22 02:08
●cox-orangeさん
茶席上生菓子は、ほとんどの場合ご依頼主様の意向に合わせた試作見本を数種作ってから本格的な打ち合わせに入りますから、創造するのにも創作活動にも最初から取り合わせでの制限があることも多いです。発想から除外されますから枷になるのも事実ですが、すべての創造力を集中してひとつの姿に創作していきます。
プロにとってはそこが醍醐味であり腕の見せ所でもあるわけです。
素材的にはぼろぼろとこぼれやすいものとか食べにくいものは敬遠されがち。そういった制限もあります。
by wagashi_yoshino | 2015-10-13 18:40 | 秋色の頃 | Comments(2)

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino