茶席上生菓子『月夜影』
2005年 09月 15日
秋は夜から先に訪れる様です。
暑かった日中に比べ、夜の過ごしやすさは別世界。
爽やかな風が、忘れていた季節を甦らせてくれます。
虫の音も日毎、にぎやかになってきましたね。
ずいぶんと過ごしやすくなりました。
そう言えば、今月18日(日)はお月見ですね。
和菓子屋とすれば、お月見だんごの日なのですが(笑)
いつの間にか、どんどん月日が流れてゆきます。
さて本日の和菓子は『月夜影(つきよかげ)』
満月の夜風に揺れるススキをイメージした茶席上生菓子。
まわりの夜は小豆の黄身しぐれ生地で
まん丸のお月様は普通の黄身しぐれ生地で
それぞれ、つくり
小豆のこしあんを包み、蒸し上げます。
仕上げには
お月様にススキの焼印をジュッ!
着色料を一切使用しない自然な色合いがキレイ。
こしあんを包んだ食べ口のいい蒸し物なので
お子様にも食べやすい和菓子です。
蒸したてのフワフワも美味なのですが
冷めた小豆しぐれもしっとりとしてお勧め。
黄身しぐれをくずれやすくて食べにくい和菓子と
おっしゃるお客様もいらっしゃいますが
しっとりとしていますのでボロボロしません。
楊枝でもサクッと切りやすく
頂きやすいお菓子です。
(おまけ)
この子たちは吉野の月うさぎさん、2匹。
馴染みのお客様の手作りを、頂きました。
「ソロソロ、デバンヤナ~」
「コトシモ、ガンバロ~」
「ソヤナ~。イッショケンメイ、モチ、ツキマショ~」
月ウサギさんたち、いつは、お店番してくれています。
そろそろ、お月見が近づいたので
きれいに飾ってあげたいと思っています。
赤い襟巻きが可愛いでしょ。
by wagashi_yoshino
| 2005-09-15 20:28
| 秋色の頃