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本日も和菓子日和です

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino

祭り仕度

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今月19日は吉野にとって一年で一番忙しい日
えびす講のお祭りです。

毎年11月19日に行われる焼津・西宮神社の大祭。
地元では「あらやのおいべっさん」と呼ばれて親しまれ
商売繁盛や家内安全をお参りする
善男善女の参拝客で夜遅くまで賑わいます。

吉野の店頭にも
この日だけの特別な和菓子たちが並び
祝い菓子を求める多くのお客様のご来店で、ごった返します。
お赤飯・大福・栗おこわ・大どら焼きといった定番も
人気ですが、名物なのが『口取』です。

『口取(くちとり)』と呼ばれるお供え和菓子は
大福豆のきんとんや柚子饅頭、抹茶羊羹、ロールなど
「おせち風」和菓子の詰め合わせ。

『お平(おひら)』は、野菜の煮物を模した落雁です。
筍、蓮の根、牛蒡、人参、昆布巻き。
デフォルメされた和菓子たち。

そして、もうひとつのお祝い菓子が
本日の和菓子『掛け魚(かけうお)』
鯛をかたどった落雁です。
お祝いには付き物の左右一対の鯛。
中には自家製の小豆こしあんが入っています。

「めでたい」につながる語呂から祝い事に用いられる「鯛」ですが
その昔は、腐りにくく遠くまで運搬できる生魚だから
珍重されたようですね。
祝い色の象徴である鮮やかな赤色も
古くから魔よけや霊力があるとされてきた色です。

さて、掛け魚になくてはならない重要な役目があるのが
鯛の下に敷いてある藁(わら)。

これから「あるもの」を作るため作業にとりかかるので
詳しいことは、また後日のブログで紹介しますね。
藁で作る「あるもの」って、何かわかります?

by wagashi_yoshino | 2005-11-08 17:39 | 特別な御注文