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本日も和菓子日和です

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino

潰しあんの田舎まんじゅう

潰しあんの田舎まんじゅう_c0050395_23232648.jpg


台風の進路と重なって特に心配された今年のお盆。
期間中は雨こそ続きましたが
なんとか台風の直撃だけは避けることができました。
ご先祖様をお祭りするお盆菓子なので
たとえ嵐になってもお客様をお迎えする態勢を
とらないわけにはいきません。
雨の中、ご来店されるお客様に申し訳ないですからね。

仕込む和菓子は、ほとんどが生菓子。
したがって早朝どのぐらいの量を仕込むのかは
一番の悩みどころでした。
多少の売れ残りもありましたが
なんとか今年のお盆も終えることができました。

吉野のおはぎは「五色おはぎ」
きなこ、こし、うぐいす、つぶ、黒胡麻。
きなこの中餡はこし、黒胡麻には潰し餡を包んでいます。
お客様から好みの「おはぎ」を買い求められるほどに
定番の五色になりました。

上新粉に熱湯を加えて練った生地を丸めて積み上げる生だんごは
焼津のお盆に欠かせないお供物。
三角形のピラミットに積み上げられた生地は
熱々の蒸気で15分蒸し上げられます。
蒸し上がったばかりの艶々の積だんごからは
新鮮なお米の香りが立ち上がります。

13日にお供えするのは、あんだんご(糸きりだんご)。
上新粉のやわらかなおだんごに
内取りした自家製こしあんをからめ純朴なお団子ですが
素材の持ち味を最大に生かした和菓子は
もちろん出来立ての風味が一番美味しい。
やわかさを楽しむのは、その日一日が限度ですから
一番贅沢な生菓子なのかもしれません。

お盆の期間中もよく売れたのが
本日の和菓子
『潰しあんの田舎まんじゅう』
潰しあんの田舎まんじゅう_c0050395_23241040.jpg

田んぼの土を掘りおこした景色に似ているところから
名づけられたと言われる田舎まんじゅう。

だましのきかないシンプルな生地配合だから
素材の持ち味、特に潰し餡の旨さが際立ちます。




◆田舎まんじゅうの生地
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上白糖・・・・・・・・・・120g
卵白・・・・・・・・・・・・ 5g
冷水・・・・・・・・・・・・45g
膨張剤(イスパタ)・・・・・・5g(※1)
小麦粉・・・・・・・・・・150g

(※1)イスパタ・・・蒸し物に適している膨張剤。
           炭酸水素ナトリウムや焼きミョウバン・塩化アンモニウムから成り立っている。
           ベーキングパウダーで代用可能。
           販売元:愛国産業。


上白糖と卵白をボールに入れたら麺棒で丁寧にすりあげるのがポイント。
卵白の水分だけでは足りないので冷水を少しずつ徐々に入れながらすりあげていきます。
すりあげた生地に小麦粉、膨張剤をふるい入れて木杓子でさっくりと混ぜたら生地が完成。
生地を10g、潰しあんを30gの大きさに切りわけ、あんを包む。
生地の量が少ないので、自然にあんがはみ出るようになるのがポイント。
自然に潰し餡を見せるように包みましょう。
包み込んだら強めの蒸気で10分程度蒸し上げます。
by wagashi_yoshino | 2007-07-17 23:25 | 工房レポート