潰しあんの田舎まんじゅう

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台風の進路と重なって特に心配された今年のお盆。
期間中は雨こそ続きましたが
なんとか台風の直撃だけは避けることができました。
ご先祖様をお祭りするお盆菓子なので
たとえ嵐になってもお客様をお迎えする態勢を
とらないわけにはいきません。
雨の中、ご来店されるお客様に申し訳ないですからね。

仕込む和菓子は、ほとんどが生菓子。
したがって早朝どのぐらいの量を仕込むのかは
一番の悩みどころでした。
多少の売れ残りもありましたが
なんとか今年のお盆も終えることができました。

吉野のおはぎは「五色おはぎ」
きなこ、こし、うぐいす、つぶ、黒胡麻。
きなこの中餡はこし、黒胡麻には潰し餡を包んでいます。
お客様から好みの「おはぎ」を買い求められるほどに
定番の五色になりました。

上新粉に熱湯を加えて練った生地を丸めて積み上げる生だんごは
焼津のお盆に欠かせないお供物。
三角形のピラミットに積み上げられた生地は
熱々の蒸気で15分蒸し上げられます。
蒸し上がったばかりの艶々の積だんごからは
新鮮なお米の香りが立ち上がります。

13日にお供えするのは、あんだんご(糸きりだんご)。
上新粉のやわらかなおだんごに
内取りした自家製こしあんをからめ純朴なお団子ですが
素材の持ち味を最大に生かした和菓子は
もちろん出来立ての風味が一番美味しい。
やわかさを楽しむのは、その日一日が限度ですから
一番贅沢な生菓子なのかもしれません。

お盆の期間中もよく売れたのが
本日の和菓子
『潰しあんの田舎まんじゅう』
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田んぼの土を掘りおこした景色に似ているところから
名づけられたと言われる田舎まんじゅう。

だましのきかないシンプルな生地配合だから
素材の持ち味、特に潰し餡の旨さが際立ちます。




◆田舎まんじゅうの生地
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上白糖・・・・・・・・・・120g
卵白・・・・・・・・・・・・ 5g
冷水・・・・・・・・・・・・45g
膨張剤(イスパタ)・・・・・・5g(※1)
小麦粉・・・・・・・・・・150g

(※1)イスパタ・・・蒸し物に適している膨張剤。
           炭酸水素ナトリウムや焼きミョウバン・塩化アンモニウムから成り立っている。
           ベーキングパウダーで代用可能。
           販売元:愛国産業。


上白糖と卵白をボールに入れたら麺棒で丁寧にすりあげるのがポイント。
卵白の水分だけでは足りないので冷水を少しずつ徐々に入れながらすりあげていきます。
すりあげた生地に小麦粉、膨張剤をふるい入れて木杓子でさっくりと混ぜたら生地が完成。
生地を10g、潰しあんを30gの大きさに切りわけ、あんを包む。
生地の量が少ないので、自然にあんがはみ出るようになるのがポイント。
自然に潰し餡を見せるように包みましょう。
包み込んだら強めの蒸気で10分程度蒸し上げます。
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Commented by tnk_atk at 2007-07-18 04:30
素敵なスキンですが、焼津の風景なのでしょうか?
静岡のほうはお盆が一ヶ月早いのですね。
ご先祖さんも大雨の中、吉野さんの和菓子目当てに戻ってこられたことでしょう!



写真を撮らずに食べてしまったのですが、黒糖の寒天よせやりました!
分量通りにつくったのですが、想像以上にさっぱりしていました。
私は珈琲ミルクでたべてましたけど、何の手を加えたわけでもないのに、この味は和菓子ですね〜
あと3回は作れそうなので、そのうちアップしたいです。
Commented by wagashi_yoshino at 2007-07-19 00:33
●tnk_atkさん
焼津の海岸近くに、風力発電の風車やコレと似たような風景はありますが
実はエキサイトブログの提供スキンです。オリジナルっぽいですね。
なんとなくイメージが近かったので、気に入って使っています。
焼津のお盆は地区によって7月と8月分かれていて、吉野の周辺は7月。
吉野では8月にお盆を迎えるお客様もあり、両方の月にお盆菓子を作ります。

早速、黒砂糖寒天を作られたのですね♪
夏場に冷やして頂くと、あの甘みでは物足りないかもしれません。
でも、あのあっさりした甘みは珈琲ミルクともよく合いますよね~。
我が家では、あのさっぱり感が好評でした。
じゃ記事アップされたら、是非TBしてみてくださいませ。
Commented by nonogon at 2007-07-19 09:11
美味しそう!!
あんだんご(糸きりだんご)が一番今食べたいです。
一番簡単そうに見えて、そのシンプルなものほど作るのが難しそうですね。色々味や食感を想像していたら食べたくなってきちゃいました(笑)
一つ一つ丁寧に気持ちが込められて丸められたお団子はより一層美味しいんだろうな。読んでいてわかりますもの。

音楽も同じでシンプルなリズムやメロディこそ意外と難しいんです。バッハの曲で楽譜を見ただけだと八分音符がひたすら並んでいるだけなんですけど表現のしかたなど、ものすごく考えさせられてとっても難しかったです。きっとこの曲を自分のものにするには長い時間かかると思います。
Commented by wagashi_yoshino at 2007-07-20 13:49
●nonogonさん
すべてにおいてシンプルなものほど、難しいものです。
なぜなら、シンプルなものほど「ごまかし」がきかないからです。
それはリズムやメロディでも、味でも、デザインでも、すべてにおいて共通なのでしょう。
お菓子なら選んだ素材と調理の基本がストレートに伝わります。
『基本の基本をしっかり忠実に行うこと』・・・シンプルさの土台です。
このブログとリンクしているカタルーニャバンザイ!のポストレ(デザート)職人tomoが作るフラン(プリン)も、まさにそうでしょうね。
nonoちゃんが奏でる曲も、きっと基本の積み重ねでステップアップしていくことでしょう。
頑張ってくださいね。
Commented by vivaboca at 2007-07-20 23:46
蒸しパンもそうだけれど、蒸した和菓子って懐かしくてなんだか癒される気がいつもします。(ここのところもっぱら蒸しているのは豚まんばかりなのですが。)嬉しいレシピつき!やってみなくちゃーと、やる気満々です。(笑)黒糖もまた手に入ったところだし(黒糖でシャーベット作ったら美味しかった♪)↓もトライしなくちゃ。あぁいそがしイソガシ・・・。
Commented by wagashi_yoshino at 2007-07-22 00:57
●vivabocaさん
>>蒸しているのは豚まんばっかり(笑)・・・蒸したては美味しいですよね。
まんじゅうと言えば、蒸し物ですから基本中の基本なんです。
黒砂糖が届いたようですね♪寒天寄せも是非作ってみてください。
アジアンスイーツでも黒砂糖は人気の素材、ゼリーに仕立てても美味ですよ。
vivabocaさんたちのお菓子作りに触発されてたんでしょうね~和菓子とはジャンルの違うお菓子も作ってみたくてしょうがないです(笑)
by wagashi_yoshino | 2007-07-17 23:25 | 工房レポート | Comments(6)

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino