かぼちゃあんの大福
2007年 12月 17日
和菓子屋にとっては年末年始の準備に余念がありません。
日持ちする焼き菓子を中心とした
ご進物和菓子の生産計画やら、あん煉りの仕込みやら
お正月にピークを迎える
新春の上生菓子を創作し始めるのも、この時期。
「鏡餅」や「のし餅」のご予約が
日に日に増えて来るのも、この時期。
小豆やもち米などの原材料や包装資材の発注も
相手問屋の年末年始の休業を見込んで
確認・発注しなけりゃならないし
もう、いろんな意味で先回りしなきゃなりません。
つまり、和菓子屋は
お正月準備をする期間と言うよりも
すでに「お正月がやって来た」状態(笑)
クリスマスなんて言ってられない(汗)
12月になって南瓜の和菓子を作りたくなりました。
なぜに気まぐれ和菓子の思いつきは、忙しい時期なのだろうか?(笑)
(と、言うより年中忙しいか・・・貧乏暇なしです)
甘みが増してほっこりと美味しくなっている南瓜の旨みを
なんとか和菓子に仕立ててみたくなったのです。
焼き菓子や蒸し饅頭も魅力だったけれど・・・。
蒸して裏ごした南瓜を「あん」に仕立て
白玉粉ベースのやわらかな餅で包んだのが
本日の和菓子『南瓜あんの大福』
南瓜の裏ごしだけでは水分も多く焦げやすく
餡にするのが大変なので白あんへブレンドします。
蒸して丁寧に裏ごしした南瓜は
硬めに煉り上げた白あんの上がり際に
加えて練り上げます。
最後に少々の生クリームとみりんを加え
マイルドな風味に・・・。
なるべく南瓜の甘みや旨みが味わえるように
白あんと南瓜の裏ごしの割合は3:1程度にしました。
南瓜の旬は夏ですが、冬至の頃にもよく食べられますよね。
保存がきいて甘みも増し豊富なビタミン類も失われない南瓜は
冬に食べることで体に抵抗力をつけ
風邪をひかないようにする日本古来の知恵です。
by wagashi_yoshino
| 2007-12-17 01:36
| 気まぐれ和菓子