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本日も和菓子日和です

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino

かぼちゃあんの大福

かぼちゃあんの大福_c0050395_1353940.jpg
街はクリスマスムード一色なのだけれど
和菓子屋にとっては年末年始の準備に余念がありません。

日持ちする焼き菓子を中心とした
ご進物和菓子の生産計画やら、あん煉りの仕込みやら
お正月にピークを迎える
新春の上生菓子を創作し始めるのも、この時期。
「鏡餅」や「のし餅」のご予約が
日に日に増えて来るのも、この時期。
小豆やもち米などの原材料や包装資材の発注も
相手問屋の年末年始の休業を見込んで
確認・発注しなけりゃならないし
もう、いろんな意味で先回りしなきゃなりません。

つまり、和菓子屋は
お正月準備をする期間と言うよりも
すでに「お正月がやって来た」状態(笑)
クリスマスなんて言ってられない(汗)

12月になって南瓜の和菓子を作りたくなりました。
なぜに気まぐれ和菓子の思いつきは、忙しい時期なのだろうか?(笑)
(と、言うより年中忙しいか・・・貧乏暇なしです)
甘みが増してほっこりと美味しくなっている南瓜の旨みを
なんとか和菓子に仕立ててみたくなったのです。
焼き菓子や蒸し饅頭も魅力だったけれど・・・。

蒸して裏ごした南瓜を「あん」に仕立て
白玉粉ベースのやわらかな餅で包んだのが
本日の和菓子『南瓜あんの大福』
かぼちゃあんの大福_c0050395_1361221.jpg

南瓜の裏ごしだけでは水分も多く焦げやすく
餡にするのが大変なので白あんへブレンドします。
蒸して丁寧に裏ごしした南瓜は
硬めに煉り上げた白あんの上がり際に
加えて練り上げます。
最後に少々の生クリームとみりんを加え
マイルドな風味に・・・。
なるべく南瓜の甘みや旨みが味わえるように
白あんと南瓜の裏ごしの割合は3:1程度にしました。

南瓜の旬は夏ですが、冬至の頃にもよく食べられますよね。
保存がきいて甘みも増し豊富なビタミン類も失われない南瓜は
冬に食べることで体に抵抗力をつけ
風邪をひかないようにする日本古来の知恵です。

by wagashi_yoshino | 2007-12-17 01:36 | 気まぐれ和菓子