人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

本日も和菓子日和です

駿河湾の潮風に吹かれて。海辺の町の和菓子屋blog。手づくり工房から和菓子の愉しさ紹介します。


by wagashi_yoshino

蜜漬あんずの大福

蜜漬あんずの大福_c0050395_14512488.jpg

本日の和菓子は『蜜漬あんずの大福』

お客様からのご注文の大福生地のあまりで
作った気まぐれ和菓子です。

ジューシーで甘酸っぱい
蜜漬あんずの実を白あんで包み
その周りを、やわらなかな大福生地で
やさしく包みこみました。

蒸したもち米の搗きたて生地だからできる
モチモチ大福生地の歯ごたえと
中から出て来るアンズの爽やかな香りが
あの、いちご大福を連想させますね。

さてさて、このブログともリンクしていただいている
Akko’s favoriteのakiko-y8さんから
求肥の質問を受けました。

初めて作った求肥餅のフルーツ大福
そのコメントで「求肥って何?」って質問に
うまく応えられなかったようです。

Akiko-y8さんのおっしゃる通り・・・。
白玉粉やもち粉で出来ているのが求肥です。
水を加えて加熱し、砂糖・水飴を入れて
練り上げるのが求肥の特徴。

砂糖や水飴を加える前に充分に煉ると
生地のコシが出て粘り気のある求肥ができるので
プロは「地煉り」と言いい
その地煉り工程に時間をかけます。

さて求肥は、最近和菓子の芯に、よく使われてます。
吉野の定番和菓子『虎の舞』の芯も求肥が入ってます。
蜜漬あんずの大福_c0050395_18573270.jpg

羊羹、最中、どら焼きなど和菓子に
ちょっとしたモチモチ感を与える求肥は人気者。

そして求肥で、あんを包んだものを「求肥餅」って呼びますが・・・。
求肥餅も、一応お餅の生地で包んでいるので
作るお店・企業や、地域によっては
「大福」と名付けても
おかしくなくなっているのが現状です。

ここが『ややこしいところ』なのかもしれません。

もちろん本来の「大福」の原料は、もち米。
もち米を蒸してうすで搗き、包みやすく生地をのばして
あんを包んだものです。

コシがあって美味しい生地が出来ますが
固くなりやすいため、砂糖や水飴を加えて固化防止する場合もあり
これが求肥餅と混同する原因のひとつにもなっています。

つまり、同じ『○○餅』や『○○大福』と呼び名がついた和菓子でも
原材料によって・・・

「もち米系の搗きのばし生地」と
「求肥餅系の煉り上げ生地」の

2種類に大別できます。
コレ以外にも餅生地がたくさんあるのは言うまでもありません。

では最後に問題です。
白玉粉の原材料は、なんでしょう?





蜜漬あんずの大福_c0050395_14525894.jpg


答えは、もち米でした。
元を、たどれば求肥餅だって、もち米からできてるのです。


【追記】
ippopotamooさんとのコメント話で登場した和菓子『姫様あんず』の
商店街チラシをアップしておきました。
9月末3日間の日替わりセールチラシです。
蜜漬あんずの大福_c0050395_22311478.jpg


姫様あんずは今度、記事にしますね・・・。



by wagashi_yoshino | 2005-10-14 14:54 | 気まぐれ和菓子